2010年6月9日

美味しいお米が食べたい②

車で揺られる事、30分。
ナムロンゲの国立作物資源研究所に到着。

ここで、ネリカについて簡単に。
ネリカとは、英語でNERICA、New Rice for Africaの略称。

アフリカでは、昔からアフリカイネという品種の米が栽培されていたが、後に収量や栽培管理の面で有利なアジアイネの栽培も拡大。ただ、旱魃や害虫なんかの問題山積みでなかなか生産量も上がらず。

そこで、従来のイネの品種改良では達成できなかった特性を持つ品種として、1990年代にアフリカ人の育種家によってネリカが開発された。
従来のイネ品種(アフリカイネ、アジアイネ)と比較して有利な点は、次の通り。
  • 肥料を与えない場合でも、従来のアフリカイネより収量が多い(50%増)。肥料を与えると更に多収になる(最大200%以上)。
  • 在来のアジアイネは栽培期間が120-140日間であるのに対し、ネリカの栽培期間は90-100日間。栽培期間が30-50日程度短縮される。生育が速いことは、雑草との競争でも有利。
  • 乾燥や病害虫に対する耐性を持っている。
  • 米にタンパク質を多く含む。親となったアフリカイネ・アジアイネのタンパク質含量は 8%程度、ネリカはそれよりも 2%ほどタンパク質含量が高い。

早い話が、グレートライスなのだ。

一昨年。
横浜で開かれた第4回アフリカ開発会議(TICADIV)で日本政府は人口増による食料不足をなくすため、アフリカ大陸でコメ生産を10年間に倍増すると公約(懐かしさすら感じる、当時の福田首相)。

問題は、どこから、どうやって米を普及するか。
そこで白羽の矢が刺さったのが、気候が穏やかなウガンダでの、ネリカ米普及だったという訳。

現在では、ウガンダがアフリカでのネリカ米普及の拠点となっている。
                               【ネリカ紹介 完】


肝心のお味について。
お昼に炊きたてのネリカを頂いた所、これが美味。旨いのだ。

それまで僕らは、ドミ近のスーパーで買った”スーパーライス”という名の米を食べていた。
彼がマズイ。炊きたてもマズければ、炊きたての臭いすらマズイ。
いかがわしい名前に負けない、いかがわしい味がするのだ。
けれど、何をトチ狂ったか、僕らは彼を大袋で買ってしまった。
そのため、彼は毎晩食卓に現れ、僕らをゲンナリさせ続けていたのだった。

そんな米を食べ続けたおかげで、舌が若干麻痺していたかもしれない。
ただ、その分を差し引いてもネリカは美味かった。グレートライスだ。

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