2010年12月13日

大げさに言うのならば、きっとそういう事なんだろう

国家試験が終わりました。
生徒に出来を聞くと
"OK"やら"Some how"やら適当な返事しか返ってこないけど、
まぁテスト後の反応なんてそんなもんだ。


国家試験の終わりは、学校の終わりも意味している。
つまり、二年生の卒業だ。

学校が面倒を見るのは、国家試験まで。
職探しは、生徒が自力で行わないといけない。
なので、生徒は国家試験が終わるとすぐウガンダ各地に散って行く。
前にも書いた通り、生徒は全国から集まっているので、
学校での別れは、ほぼ今生の別れなのです。


彼らとは、生徒と先生という関係以上に、人間的な付き合いが多かった。
年齢が近かったし、言葉が不慣れな分、その方が僕にはやりやすかったのだ。

放課後に、実験も補習もバレーもサッカーも沢山した。
英語とルガンダ語を教えてもらう代わりに、日本語も教えた。
赴任当初に近隣の村を案内してくれたのも、
家に押しかけて来て、一緒にウガ飯を作って食べたのも、
一人でいる事を孤独と思わなくなったのも、彼らのおかげなのだ。


出発の日。
生徒を見送ってる中で、
特に仲が良かったAlexに言われた。

「ありがとう、せんせい」

放課後にちょくちょく教えてたとはいえ、まさかの日本語。
つたなくてたどたどしい、これ以上嬉しいものなんてない言葉。
つい堪えられなくなってしまった。


ま。
そんなメソメソ気分なのはこっちだけで、
「お金貯めて日本行くよ!」
「良い先生なるよ!」「デカい男になるよ!」
とか、相変わらず笑える口を叩いて、皆は気持よく帰って行ったのでした。

「絵に描いたモチ」と人は笑うけど、
まだモチを食べたことがない人のほうが、理想を描く力はよっぽど強い。
よっぽど高いモチベーションで、よっぽどおいしそうに、
迷いなく自分だけのモチを描ける。

気持ちの良い汗を。
けして枯れない涙を。
幅広い心を。
下らないアイデアを。
軽く笑えるユーモアを。
上手くやり抜く賢さを。
眠らない体を。全て欲しがる欲望を。

それくらい、でっっっかい人間になってほしいもんだ。
なんてったって、これからの彼らは自由なのだ。
With Students

4 件のコメント:

  1. 写真みて、うるっときました。

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  2. 卒業かぁ。感慨深いものがありますね~
    日本語で「ありがとう」なんて言われちゃったら、そりゃ泣いちゃうわな。。。
    でも、生徒たちの就職状況とか試験の合否が解らないのだとしたら、それはちょっとサミシイね。
    イージュー★ライダー、チャリンコで市場に行く時に熱唱してます。

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  3. >Piccolaさん
    自分でもこの写真見ると、うるっときます。

    >TOMMY
    そうそう、ただでさえ涙もろいのにもうダメだったわさ。
    生徒達の就職状況は分からないけど、試験の合否は3月頃に分かるはずだったかな。それにしても、イージュー★ライダーは名曲。

    >久和越さん
    ありがとうございます!

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