2012年1月26日

そうだ、結婚しよう。③

イントロダクション当日。
 僕は新郎側の一員として出席。この際、出席者は伝統衣装を着用の上で出席する必要がある。男性は「カンズー」と呼ばれる長い裾をひく白衣、女性は「ゴメス」と呼ばれる彩り鮮やかな布で作られた衣装。
そうだ、結婚しよう。⑦


 午後1時。式は新郎の自宅から始まった。親類一同が会する中「スピーカー」と呼ばれる司会者の仕切りで、祝福の歌が歌われる。デイヴィッドの父が彼の肩に優しく手を置き、これからの彼の前途を祝福し、その後祖母の背に背負われるようにして、息子の門出が祝われた。
そうだ、結婚しよう。⑤ そうだ、結婚しよう。⑥

 外には新婦の家に向かうための数台の車が待機しているものの、そこでこぼれ落ちそうなくらい沢山の贈り物を積んだトラックが目を引いた。聞けば「男らしい所を見せるんだよ」との事。いわゆる『見栄』と言うもので、同性として心をうならされる。
そうだ、結婚しよう。⑧



 数台の車で行列をなして移動し、新婦の家に到着。新郎一団は新婦の家の前に綺麗に列をなして並ぶも、家の敷地内になかなか入ろうとはしない。しかも新婦側は何やら話し合いをしている様子で、外の様子を見ようともしない。更に彼らは話し合いを打ち切り、帰宅の準備まで始める始末(!)。

(そこからのやり取りはダイジェストで)

新郎側の司会者(以下、郎) ちょっと待ってください!
新婦側の司会者(以下、婦) 誰だ?何の用だ?
郎  話があるんです!
ーーー新婦側の女性数人がこちらに寄ってきて、胸に花のワッペンを全員に着けてまわる。
婦  彼らの様子はどうだった?
女性 彼らは全員病気にかかっていましたが、ワクチンを打ったのでもう大丈夫です。ただ、一人だけ重病の方がいますが・・・。
婦  その病気は何だ?
女性 愛の病です。
(会場爆笑)
婦  まぁ、いい。ワクチンを打ったのならさっさと入れ。
ーーー新郎一団は座席の前まで案内される。
婦  さて、お前たちに質問がある。ここには三匹の虫がいる。一匹目は立っている者を噛む。二匹目は座っている者を噛む。三匹目は寝ている者を噛む。お前達はこの中からどの虫を選ぶ?
郎  では、二匹目を下さい。
婦  よし。受け取った後、そこに座りたまえ。
(解説:実際にそんな虫は会場には存在しない。ここでは新郎側が『たとえ、虫に噛まれてもかまわないから、席に座らせてほしい』という度胸を示しつつ着席の許可を得る、交渉の一幕。)

 そして新郎のデイヴィッドは真ん中の目立たない席につき、主賓の席は空席のまま。聞けば「始めは新婦側の家族には、新郎が誰かはあえて教えないんだ。その方がサスペンスがあって面白いだろ」とのこと。

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